課題の解決方法を提案します★合成吸着剤及び陰イオン交換樹脂への酵素固定方法

 

酵素は合成吸着剤や陰イオン交換樹脂への固定ができます。

 

1.合成吸着剤への酵素固定

疎水性の合成吸着剤の表面に、物理的吸着により酵素を固定する方法です。

比較的穏やかな条件下で、酵素の構造変化や活性部分の分解を最小限に抑えながら固定することができます。特に有機溶媒あるいはオイル・油分などの疎水性溶媒で用いる酵素の固定に適しています。

固定反応を促進させるための試薬等が不要であることが、合成吸着剤への酵素固定の最大の利点です。合成吸着剤の粒径範囲は300-1,200μmに調整されており、比較的早いカラム流速での試験に適用できます。

 

2.陰イオン交換樹脂への酵素固定

強塩基及び弱塩基陰イオン交換基を備えた樹脂は、酵素を特定のpHに平衡化処理するとイオン相互作用により固定できます。

陰イオン交換樹脂の粒径範囲は300-1,200μmに調整されており、比較的早いカラム流速での試験に適用できます。陰イオン交換樹脂による固定は酵素の緩衝液を最適化することで、活性を失うことなく簡単な操作で固定でき、また適当な薬剤による再生処理をすることで、失活した固定酵素を脱離させ、樹脂を再利用することも可能です。

酵素緩衝液のpHは、酵素の等電点を考慮して最適な状態にする必要があります。例えば等電点3.8の酵素は、pH3.8よりやや高い緩衝液においては負電荷を帯びるため、正電荷を帯びた陰イオン交換基と強固に結合します。

 

詳細は技術資料「樹脂への酵素固定方法」からダウンロードできます。

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